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悪い習慣は「断ち切る」のではなく「上書き」しよう

モノを捨てるより、悪い習慣を捨てることのほうが難しい。

書籍『スマート・チェンジ』では、ゴーシステムとストップシステムという2つの言葉で人間の習慣を表現している。ゴーシステムとは、何かを続ける習慣をサポートする働きのこと。例えば新しく買ったスマホの操作は、慣れるまではスムーズにできない。いちいち考えながら操作をするので、疲れる。ところが、ゴーシステムによって行動が学習されると、何も考えなくても操作ができるようになる。

悪い習慣でもこのシステムは作動する。ちょっとした待ち時間でスマホを取り出してメールのチェックをする。そこに、たまたま未読のメッセージがあると、それは『報酬』として認識され、行動が強化される。何回かその行動を繰り返すうちに、ゴーシステムによって何も考えずに行動するようになる。「メッセージを確認する」という意識はないのに、条件反射のようにスマホを取り出すのはこのためだ。

ゴーシステムよりもストップシステムのほうが弱い。この本ではそう書かれている。それは、人間が長期的な報酬よりも、目の前の報酬を優先してしまうからだ。メッセージの頻繁なチェックが無益だとわかっていながらも、「新着メールがきた。内容はなんだろう?」というどうでもよい刺激が欲しくてたまらないのだ。

習慣を変えるヒントはここにある。ストップシステムは弱いので、ゴーシステムで行動を上書きしてしまえばいいのだ。たとえばiPhoneを取り出す行動を『メモとペン』で上書きする。条件反射のようにiPhoneが取り出したくなったら、グッとこらえて『メモとペン』に切り替えるのだ。手を動かしてアイディアを書いたり、タスクを書いたりしていると、頭がすっきりする。それは良い行動の報酬として強化されていく。これを繰り返すことで、待ち時間の無益なメールチェックが生産的な行動に変わった。

デジタルデトックス、ダイエット、禁煙。悪い習慣を変えたいときには、この2つのシステムを理解して、うまく自分を騙していこう。

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