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スーパープログラマーに学ぶミニマルライフ

「シンプルに考える」とはどういうことか。

書籍『最強シンプル思考術』はこんな問いかけで始まる。著者の職業はプログラマー。プログラマーというと細かいコードを操作するイメージがあるが、建築家が設計図を描くように、ものごとをシンプルに表現する『モデルベース思考』を活用しているそうだ。

例えば、都内の山手線。地図を正確に辿ると、それは凹凸のある楕円形、見方によってはひし形のようにも見える。しかし、そのエッセンスを抽出して正円で表現している。これは、書籍の中で『抽象化』と呼ばれている。

ミニマルな生活を送ることは、この『抽象化』を推し進めていることともいえる。抽象化の反対語は『具体化』である。生活を『具体化』して掘り進めていくと、アレもコレもと必要になってくる。普段着はコレ。春夏秋冬でそれぞれの服。キャンプのときはトレッキングブーツ。海にいくときはアロハシャツ。

具体化は悪いことではない。しかし、細かい要素を拾いすぎることで、本質が見えづらくなってくる。反対に抽象化を推し進めすぎると、今度は本質すら見えなくなってくる。生きるための最低限の持ち物しかない。そこにはアイデンティティがない。

ミニマルライフを送るプロセスは、この『抽象化』と『具体化』を繰り返すことが正しい。まずは、要素を削ぎ落として骨格だけを明らかにする。そうすると今まで複雑だった自分自身がシンプルに捉えられるようになる。しかしながら、骨格だけでは人間は成立しないので、そこに意味のある肉付けをしていく。

この本は持ち物を減らすための本ではない。しかしながら抽象的に捉えれば、シンプルライフ本と同じ内容が書かれている。考えを抽象化するための練習本として最適だ。

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