Malzack Blog

引き算の美学を追求するミニマリスト

U理論は坐禅瞑想に近い

「どんな本を読んだらいいですか?」と質問をされたときに思いつくアドバイスは、「海外の著者がいい」というのと「高価な本がいい」という2つだ。

海外の情報や研究は日本よりもだいぶ進んでいる。そして、海外で流行った考えが、その後日本で流行ることが多い。だから、そういった情報をいち早く仕入れることはタイムマシンで未来を見てくるようなものだ。

高価な本とは、プレミアムのついた書籍のことではない。定価が高い本のことである。そういった本は得てして分厚い。定価も高いし、分厚いとなると敬遠する人がほとんどではなかろうか。でも、だからこそチャンスが転がっている。

この2つに当てはまる『U理論』という本がある。日本では2010年に翻訳されたが、このような優れた本が、まだまだ知られていないから不思議だ。

『U理論』は600ページに及ぶ大著である。『U理論』とは過去の経験からくる思考を中断し、まったく斬新な着地点にたどり着くための方法論だ。その具体的なプロセスが「これでもか」と細かく書かれている。具体的ではあるが、それは様々な分野に応用できるツールになる。誰かと会話をするとき、仕事で会議をするとき、文章を書くときなど、至るところにU理論を当てはめることができる。

ただ、馬鹿正直に正面から読んでいっては、自分のツールとして習得する前に挫折してしまう。だから、『U理論』はシンプルに解釈するといい。

『U理論』とは坐禅瞑想である。

坐禅の最中には、記憶や妄想などの雑念が頭の中に浮かんでくる。それを消そうと努力するのではなく、ただ客観的に見つめているだけで雑念は消えていく。それを繰り返していくことで、突如として澄み切った心が広がってくる。そして、U理論の目標とするゴールは過去の概念から解き放たれた新しい未来、つまり「坐禅の結果として得られる澄み切った世界」と似ている。

U理論のプロセスは次の通りだが、このプロセスも坐禅に近い。

  • 判断を保留する
  • 対象を見つめる
  • 感じ取る
  • 手放す
  • 新しい未来が訪れる

繰り返しになるが、坐禅瞑想は自分の内面を見つめて、頭に浮かんだことを手放す作業だ。一方、U理論はそれを内面以外に当てはめる。

たとえば、誰かへのインタビュー。相手の話した内容には、ついつい自分の過去の体験と照らし合わせて判断をしてしまうことが多い。話を聞きながらも、自分の世界に浸ったままなのだ。だから、その判断を保留し、言葉を見つめ、感情を感じ取り、手放すことで、インタビューをする本当の理由に出会う。自分と相手の双方が、新しい発見に出会う瞬間が訪れる。

新しい未来を作り出すときは、大きくUの字を書こう。坐禅をやって心地よい集中を味わった人なら感覚がわかると思うが、対象を外側に向けたときにも、同じような世界が待ち受けている。

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