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ミニマリズムよりも断捨離のほうが優れている

ミニマリズムとは極端な抽象化を用いることで、ものごとの本質をくっきりと見せる手法である。その起源は1960年代なのだから、だいぶ古い。

2015年頃より、それを暮らしに当てはめる人が続出した。複雑化した暮らしを抽象化、単純化することで、忙しい仕事に適応し、自分の価値観に迫ろうという試みである。

そういう点では、暮らしにおけるミニマリズムは有効である。デザイナーの佐藤オオキさん、ホストクラブ経営のローランドさんなどは、そのわかりやすい例であろう。

しかしながら、「足るを知る」という意味では、ミニマリズムよりも「断捨離」のほうが優れている。暮らしのミニマリズムは「見た目」と「効率」に効果を発揮するもので、断捨離は「こころ」にフォーカスしたものだからだ。

断捨離はヨガをベースにした言葉で、その思想をモノに応用したのがやましたひでこさんだ。モノを通して、自分の「こころ」に向き合うメソッドである。

「高級なモノはいらない」「たくさんのモノはいらない」「モノに縛られたくない」など、そういう思いをすっ飛ばしてミニマリズムを追求すると、「足るを知る」勉強にはならない。モノで満たすことができなくなった欲望が、SNSでの承認欲求や、身の回りの人へのミニマリズムの押し付けといった形で出現する。

断捨離のメソッドを勉強して、モノに向き合おう。そのモノ自体があなたである。あなたがそれを買うに至った価値観、エゴ、執着が、形として目の前にある。ひとつひとつと向き合い、断捨離を意識することで、「足るを知る」勉強になるのだ。

捨てる技術をせっせと学んで、自分のこころと向き合うことから逃げてはいけない。それは、せっかくの「足るを知る」勉強道具を失うことにつながる。

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